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Mobility事業に新しい価値観を
コーポレート職
2018年入社
林 佐江子
前職はベビー用品メーカー勤務、
12年間駆け抜けた結果、転職を決意
Q. 前職ではどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
大手ベビー用品メーカーで国内の広告宣伝・販売促進、海外向けの商品パッケージデザインの立案とブランド管理に携わってきました。最初の8年は国内向けの広告宣伝のプラン作りやイベント運営、最後の4年間は中国を中心とした海外向けの商品開発の部署にいました。商品パッケージのデザインを担当して、外部デザイナーへのディレクション、デザインのガイドライン作成などを行っていました。
Q. なぜ転職を決意したのでしょうか?
12年間在籍し「やりきった!」という感覚でしたね。それから前職が数百名規模の企業であり「大きい企業って凄いだろうなぁ」という漠然と持つイメージに、大きな会社を経験してみたいと感じるようになりました。また、前職の最後でアジア中心のグローバル案件に関わったことで、アメリカやヨーロッパにも領域を広げたいと思ったこともきっかけのひとつです。前職に勤務していた最後の年にデザインシンキングのプロジェクトに参加して、視野が広がり、よりグローバルに関わる仕事をしたいという気持ちが高まりました。
さまざまな価値観が認められている環境、
“ダイバーシティ”を受け入れている富士通との出会い
Q. 大手企業を転職先に選んだ理由は何でしょうか?
自身のキャリアの中であまり転職を重ねないということを前提に、社内で様々な業務を経験できる選択肢がある企業に転職したいと考えていました。規模の大きい会社であれば、本部や事業部が一つの会社のように事業を担っているので、社内でキャリアチェンジができると考えたからです。入社後に知りましたが、富士通には社内ポスティングの制度があり、志望した部署への応募や異動は実際に発生していますね。
Q. 富士通への転職の決め手は何ですか?
これまで経験できなかった新たなことに挑戦したいと思っていました。前職から富士通へ転職を決め、職種こそ変わらなかったものの、ビジネス形態がBtoCからBtoBへ、また取り扱う商材が「Mobility向けのICTサービス」という無形商材になったことで業務内容はガラっと変わりました。富士通のMobility事業は、自動車をはじめとする移動体や街の変化から得られるビッグデータを元にビジネスを展開しており、自分がこれまで挑戦したことのない領域にトライできる環境がとても嬉しかったです。
また、富士通はダイバーシティを受け入れているということは転職してとてもよかったと思うことです。私は会社と社員は依存関係になるのではなく、お互いが自立している状態が理想だと思っています。本来、会社と個人は対等な立場であり、それぞれが自立しないといけない。今回の転職で個人がどの会社に行っても価値を出せないといけない、と意識するようになりました。そういう意味では、富士通のカルチャーが自分にすごくフィットしましたね。
富士通で感じた“名指しで仕事を任される”喜び
Q. 林さんはグローバルに活躍されていますが、顧客とのコミュニケーション方法は国内と異なるのでしょうか?
海外のスタッフとのコミュニケーションを取ることから始めています。今は私が直接やり取りしていますが、これまでと比較しても頻繁にコミュニケーションをとっています。今となってはこの個人の繋がりが大きなビジネスになっていく感覚を得ていて、これが欧米のビジネスシーンでは良くあることなのかなと1つの勉強になっています。
Q. どんな時に国内との差を感じますか?
個人の価値というか、「この人って頼りになるなぁ」と思ってもらえることを地道に積み重ねていくことで信頼関係ができてきて、何かあったときに助けてくれたり教えてくれたりします。欧米特有なのか分かりませんが、この文化は面白いなって思いました。
総じて、「人同士」で仕事をしている気がします。役職や肩書きに左右されず、「林さんだから」という信頼を地道に積み上げて、新たな仕事に繋げていく面白さは富士通で勉強しました。やはり名指しで仕事を任されるとやりがいがありますね。
“技術を商品”にしているという難しさを武器に
Q. 扱う商材が前職から大きく変わったことにより、プロモーション手法も変わりましたか?
前職の日用雑貨とは異なり、技術やサービスが商材になっているので、当然プロモーション手法は変わります。また、Mobility業界というのは、私自身のこれまでのバックグランドとは全く違うので、私自身がそれらの「技術を理解」することが必要です。私のこの技術に対する理解が低いことに関しては、あまり悪いことだと思わないようにしていて「私ぐらい分からない人にも良さが伝わるよう」に意識して日々取り組んでいます。
最初は「現場ではみんな、私の知らない専門的な言葉で話している」と思っていたのですが、「どうやら私の知らないこと、他の関係者も分かっているわけではないのかも」 と気づきました。社内向けの見せ方も、やっぱり分かりやすさって大事だなと感じる機会が多く、「分かりやすさを重視」した見せ方を意識しています。
最近ではアメリカで、私が作成したワークショップの資料が分かりやすかったと評判が良く、その後も多くの方々に使って頂いているんです。言葉で直接評価されなくても、そういうことが最も嬉しいですよね。
Q. 分かりやすさを重視するのは、富士通にとって“新しい風”になったのではないでしょうか?
そうだと思います。前職ではB2Cビジネスであったのでエンドユーザーに「伝わらなければ意味がない」という考えでした。技術関係の方々は日常的に専門用語を使用して会話しているので、「一般の人に分かりやすく、咀嚼して良さを伝える」ことが逆に難しかったりします。
この考え方は社内でも珍しく、“異質な存在”であることを自分でも気にしていたのですが、やがては「自分自身のバックグランドが違うってことに意味が出てくる!」と考え方を切り替えました。
そうすると、自分にだからこそ見えている世界、価値観があり、それを広めることに価値があることに気づけます。最初に覚えた違和感を忘れないということを意識しています。
富士通は今、DX企業に変わろうとしている、
その中で林さんが生み出す価値とは?
Q. 林さんが現在担当している「Mobilityソリューション事業本部」にはどんな人材がいるのでしょうか?
前提として、Mobility業界なので移動に関すること全般を扱っています。
取引先は車メーカー、鉄道関係や高速道路、スタートアップなど様々で、自動車を作るだけではなく“動くこと”全般に目線が上がっています。中でも私がメインで担っている業務は国内外の大規模な展示会が中心で、展示会自体の出展企画や運営、商談に用いるツールやプレゼンの資料、ムービー作成などを行っています。
「Mobility」と名の付く部署ではありますが車好きな人がマジョリティではないんです。興味があるコアな人達だけが集まっていても企画が煮詰まってしまう。興味が無い人達にも伝えようとした時に、一段ひいてビジネスを見られるような車に興味が無い人も組織にいた方が良く、年齢や性別と同様にダイバーシティが必要だと思います。
Q. これからの富士通にはどんな人材が必要だと思いますか?
この業界の文脈を知り過ぎていない方が必要なのかもしれません。自動車業界は日本の産業のトップに君臨している。ITベンダーは自動車会社から仕事を貰うだけの姿勢ではなくて、もっと自立しないといけません。
だから、技術はもっとオープンにしていくべきだし、今までの空気の読み方を止める必要があります。これから迎える自動運転の時代を前に、自動車業界の変化と同時に、ITベンダー側も変わらないといけない。
富士通はまさに変わろうとしていて、Mobility事業においては、海外で成功事例を作ろうとしています。どういう風に突破していくのかは私たちの課題でもあるし、日本の産業全体の課題でもあると思います。
また、会社全体としてDX(デジタルトランスフォーメーション)企業に変わろうとしているタイミングにここにいられるのは良かったと思っています。大きい企業が業態を変えていこうという決断をするのは稀少だと思います。そのビジョンには共感しているし、成功したら凄いことだと思う。この変化の中で私がどう役に立てるのかってことを常に考えています。
出典:ウォンテッドリー株式会社|2020年4月公開より転載
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