多様性が生み出す技術力で、次世代のプロセッサ開発に挑む

スーパーコンピュータの開発において世界屈指の技術力を誇る富士通。同社は現在、世界的に問題となっているデータ量や消費電力の爆発的増加に対して、大容量かつ低遅延、省エネを特長としたデータセンターを実現すべく、国家プロジェクトとして技術開発を進めています。多様性に富んだチームで挑む最先端の技術開発とその醍醐味、働き方やキャリア形成の魅力について、先端技術開発本部で活躍する女性社員3名にお話を伺いました。

出典:ビズリーチ 公募ページ「富士通株式会社」(2024年7月4日公開)より転載新しいウィンドウで開きます

高性能・省電力の次世代プロセッサ開発に挑むスペシャリストたち

富士通研究所 先端技術開発本部 プロセッサ開発統括部 第一技術部 マネージャー/高木 紀子

Q. 先端技術開発本部の概要と、高木さんの業務内容を教えてください。

先端技術開発本部は、富士通が保有する世界トップクラスのテクノロジーを生かし、次世代グリーンデータセンターの実現に向けた技術開発や、次世代の移動体通信網である6G時代のICTインフラ実現に向けた研究開発、ビジョンの策定、事業化に向けたエコシステムづくりを推進する組織です。

私が現在参画しているのは、次世代グリーンデータセンターの実現を目指すもので、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の公募事業に採択されている国家プロジェクトです。具体的には、2027年の市場投入を目指している、高性能かつ省電力が特長のデータセンター向けプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」の開発を進めています。

このうち私はL1キャッシュ(※1)の開発のマネージャーを務めており、10人ほどの社内メンバーと共に国内外の多数の企業と連携しながら設計・開発を進めています。

Q. 富士通での仕事で感じるやりがいや醍醐味についてお聞かせください。

高度にデジタル化された現代社会において、プロセッサは日々の生活に欠かせない重要なインフラです。仕事を通じて社会基盤を支えているという実感が、仕事のやりがいにつながっています。

また、今回のFUJITSU-MONAKAも含め、富士通と理化学研究所で共同開発したスーパーコンピュータ「京」や「富岳」のような国家プロジェクトに参加できるのも富士通ならではの醍醐味です。プロセッサからソフトウエアまで、スーパーコンピュータ領域で長年培ってきた唯一無二の技術力がありますし、特に「富岳」は、計算性能を競う4つの世界ランキングで数期にわたって1位に輝いた実績もあります。私は「富岳」の開発プロジェクトにも参加していたのですが、世界トップクラスの成果をあげられたときの喜びは今も忘れられません。

D&Iコミュニティーを通じ、マイノリティーの技術者の連携を強化する

Q. 先端技術開発本部にはD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)コミュニティーがあるそうですが、立ち上げの経緯や活動内容を教えてください。

D&Iコミュニティーを立ち上げたのは、インドのソフトウエア開発チームの体制に感銘を受けたのがきっかけです。そのチームは女性比率が高く、トップも女性が務めているのですが、昨年対面したときに「女性技術者はお互いに助け合うことが重要だ」と話し、深く共感しました。スーパーコンピュータの技術者はまだ男性が多く、女性はマイノリティーです。だからこそ国境や文化を超えて連携し、お互いに支え合える組織にしていこうと考えました。

まだスタートしたばかりのコミュニティーなので、活動内容はこれから発展させていくところです。現在は、女性技術者がランチをしながらお互いの悩みを共有したり、大学の研究室へ赴いてリクルート活動を行ったりなど少しずつ活動範囲を広げています。

Q. 高木さんは2人のお子さんがいらっしゃいますが、富士通での働き方はいかがですか。

富士通は、妊娠に始まり出産、育児まで制度面のサポートが充実していると感じます。利用できる制度の情報がわかりやすくまとまっていますし、企業内保育所が整備されているため、居住地域の保育園に入れなくても職場復帰が可能です。また、男性の育休取得も進んでいます。私の夫も同じく富士通で働いているのですが、2人目を出産するときには夫も育休を取得し、一緒に子どもの成長を見守ることで、産後3カ月で仕事に復帰することができました。

今、富士通ではテレワークやフレックスタイム制勤務などの制度を使えるので、保育園の送迎に合わせて勤務時間を調整したり、子どもの世話を終えた後に仕事を再開したりすることができています。周囲のメンバーも、「仕事を全力でこなせるうえに、子どもとの時間も増えた」と話していますね。仕事と子育て、どちらも全力を注げる環境が整っていると感じます。

  • ※1
    L1キャッシュ:プロセッサ上に搭載される高速小容量半導体記憶装置

「最先端のコア技術に触れたい」技術者としてさらなる高みを目指して

富士通研究所 先端技術開発本部 ソフトウエア開発統括部 ソフト技術開発部/柳 知秀

Q. 富士通に転職した経緯と、入社の決め手となったポイントを教えてください。

私はこれまで、2社でエンジニアとして仕事をしてきました。1社目は受託開発会社で、電気自動車(EV)搭載ECU(※2)のソフトウエア開発を担当。2社目では、半導体の製造・販売を行う企業で顧客製品のDRAM(※3)性能評価と評価用のソフトウエア開発に携わっていました。

前職は5年ほど勤め、一通りの業務を経験できたタイミングで、新しい環境を求めて転職活動をはじめました。最新の技術領域を扱える場所を探すなかで、プロセッサの開発技術を持つ富士通の世界トップレベルの技術力や、現場のエンジニアでも会社のコア技術に触れられる職場環境に魅力を感じ、入社を決めました。

Q. 現在はどのような業務を担当していますか。

現在、FUJITSU-MONAKAに搭載するAIソフトウエアの検証や性能評価、チューニングに携わっています。開発はインドチームと役割分担して進めており、インドチームとの日々のコミュニケーションや連携強化も私の役割です。

私はこれまでAIに関する経験がほとんどなかったのですが、入社後の研修やオンライン講座などを通じ、AIをはじめ開発や評価に関わる必要な知識を身につけてから現場業務に携わることができました。

現場のチームも雰囲気が良く、気軽に質問や相談ができる環境です。一人で抱え込むような場面がなく、適切にサポートしてもらえるので、初めての業務であってもスムーズに進められます。

性別も国籍も多種多様。誰もが活躍できるインクルーシブな組織

Q. 富士通だからこそ得られる経験やスキルとして、どんなものが挙げられますか。

プロセッサという先端技術が多く使われるプロダクトを扱っていますし、企画・設計の部分から現場のメンバーがアイデアを出す機会が多く、エンジニアとして貴重な経験ができていると実感しています。さらに、AIソフトウエアだけでなく、ハードウエアの領域にも携わるチャンスがあります。ソフトとハードの両面でスキルを磨けるのはFUJITSU-MONAKA開発ならでは、富士通ならではの醍醐味だと言えるかもしれません。

現在開発しているFUJITSU-MONAKAは、2027年には社会のなかで本格的に稼働する予定です。自分の作ったものをいずれ多くの人に使ってもらえるのだと思うと、より一層仕事へのモチベーションが高まりますね。

Q. 一緒に働くメンバーについても教えてください。

性別も国籍もさまざまな多様性に富んだメンバーが集まっています。業界標準と照らし合わせると女性技術者の割合も多いと感じますし、私と同じように外国籍のメンバーもいて、個々のバックグラウンドを生かして働いています。

富士通にはコミュニケーションを大切にする文化があり、日頃からオンライン、オフラインを問わず積極的に対話をします。だからこそ、こうした多様性のある組織であっても、お互いに理解し合って距離を縮め、チームワークを発揮できているのだと思います。それぞれの能力や専門性を最大限に発揮できる、そうした環境が富士通にはあります。

  • ※2
    ECU:Electronic Control Unit、電子制御装置
  • ※3
    DRAM:Dynamic Random Access Memory、揮発性の半導体記憶装置

自由度と裁量の大きな環境で、FUJITSU-MONAKAのビジネス戦略を担う

富士通研究所 先端技術開発本部 プロセッサ戦略室/鈴木 杏理

Q. 鈴木さんのこれまでのご経歴をお聞かせください。

私は大学院で情報工学修士号を取得した後、新卒で富士通に入社しました。入社後は、PCサーバのビジネス開発部門に配属。市場分析業務や海外拠点のサーバビジネス支援業務などを経て、4年目にはサーバ仮想化基盤向けアプライアンス製品のプロダクトマネージャーとして開発を推進しました。

現在の部門に異動したのは、入社6年目を迎え30歳となるタイミングで「環境を変えて新しいことに挑戦したい」という思いが強くなったのがきっかけです。転職も含めて自分のキャリアの可能性を模索するなかで、社内ポスティング制度で募集があった先端技術開発本部に興味を持ちました。情報工学の知識や富士通で得た経験をすべて生かしながら新しいキャリアを開拓できると考え、ポスティング制度に応募して現在に至ります。

Q. 現在の業務内容を教えてください。

FUJITSU-MONAKAを広く世の中に届けるべく、ビジネス戦略の立案やお客様へのご提案を行っています。カーボンニュートラルに力を入れるお客様、生成AIなど、電力消費の激しいソフトウエアを活用したサービスを手がけるお客様を対象とし、お客様の事業に対してより高い価値を提供できるよう日々企画・検討しています。

国内外のビジネスカンファレンスや展示会などにも参加しながら、FUJITSU-MONAKAの性能を積極的にPRし、2027年の本格リリースに向けて準備を進めているところです。

仕事とプライベートの双方を充実させ、理想のキャリアを実現する

Q. どんなときに仕事のやりがいを感じますか。

私の専門である情報工学の知識を役立てながら、前の部署で経験したビジネス開発のスキルも生かせていること、そのうえで大きな裁量を持って仕事ができることに大きなやりがいを感じています。

例えば、FUJITSU-MONAKAのビジネス戦略立案においては、経営層の方針決定をただ待つだけでなく、自ら積極的に経営層や開発担当者にヒアリングを重ね、ベースとなるアイデアの企画や調整を進めています。関係各所の力を借りながらではありますが、会社が重視している事業領域でビジョンや戦略の策定に携われるというのは、何にも代えがたい貴重な経験です。

Q. 今後、富士通でどのようなキャリアを描いていきたいですか。

より大きな戦略策定に携われるよう、今後はマネジメント業務にも挑戦していきたいと考えています。

富士通には、仕事と家庭を両立しながら管理職として活躍するメンバーも多く、ロールモデルとなる存在がたくさんいます。私は将来子どもを持つことも考えているので、企業内保育所があったり、テレワークやフレックスタイム制勤務を活用できたりと、子育て世代にとって働きやすい制度が整っているのはとても心強いです。富士通であれば、自分が目指すキャリア像を実現できると確信しています。

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