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Interview

インタビュー

トップマネジメントが語る:
Uvance Wayfindersが拓く未来 Vol.2

ベストな道をデザインし、
共に拓き、共に進む

Head of Japan,Managing Partner,
Uvance Wayfinders

工藤 晶Akira Kudo

PwCコンサルティング(前身)にて、ドイツSAP本社へ出向後、SAP日本法人の立ち上げに参画。IBMコンサルティングを経て、SAP日本法人のサービス本部長としてサービスビジネスの成長をけん引。キンドリルジャパンの専務執行役員 CSO兼コンサルト事業本部長を経て2025年3月に富士通入社。Uvance Wayfindersの日本のビジネス展開と変革を推進。慶応義塾大経済学部卒。

習田 晋一郎

富士通は2024年2月22日、コンサルティング事業ブランド「Uvance Wayfinders」を立ち上げました。富士通グループが培ってきたテクノロジー、自社および他社に対する様々な変革の実践知を活用することで、業種や業界の垣根を越えた経営や社会の様々な課題を解決するべく、富士通グループのリソースを総結集し、クライアントにとって持続可能な未来を切り拓くことが狙いです。

2025年4月にはコンサルティング専門組織の「グローバルコンサルティングビジネスグループ」を新設し、クライアントの様々な変革を加速する体制を整えました。Uvance Wayfindersがどんな未来を実現しようとしているのか。強みは何か。どのようにクライアントの持続的な企業価値向上に貢献するのか――。異業種から富士通に参画した4人へのインタビューを通じ、Uvance Wayfindersが拓く未来を紐解きます。

コンサルティング企業だけでなく、
グローバル展開する事業会社での経験も豊富ですね。

1990年に今のPwCコンサルティングの前身企業に新卒で入社し、米国での研修を経て組織戦略部門に配属されました。そこから1年経つか経たないかという時期に「来週からドイツに行ってくれないか」と急に言われたんです。聞けばドイツのSAPが日本支社を立ち上げるので支援をしてほしいとのことでした。急すぎたので最初は断ったんですけど、数週間後にはもうドイツにいました(笑)。
2年くらいドイツで日本支社設立の準備支援をして帰国した後、できたばかりのSAPジャパンに出向しました。PwC帰任後は、化学、医薬品、製造業など様々な業界で基幹システム再構築、サプライチェーンマネジメント(SCM)の変革など、ビジネス変革のコンサルティングを担当しました。
2002年にIBMによるM&Aを受け、IBMコンサルティングに参画しました。電機業界のコンサルティング、ERP(総合基幹業務システム)の導入支援のほか、DX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルティングビジネスを立ち上げました。
その後、SAPジャパンに転職、サービス本部長としてサービスビジネスをけん引しました。一区切りついたところでIBM時代の上司から誘われ、キンドリルジャパンのCSO(最高戦略責任者)として立ち上げと事業成長を進めました。振り返ると、お客さまの変革支援や、所属企業の「会社を変える」変革を中心にキャリアが回っています。新しいことが好きなんです。

2025年3月に富士通に入り、Uvance Wayfindersの
日本のビジネス展開と
変革をリードする立場に就きました。
これも新たな挑戦の続きでしょうか。

その通りです。富士通が変革を進めているのを横目で見ていて、すごく面白いなと思っていました。時田隆仁が社長になって以降、日本企業がやりきれなかった変革にどんどん挑んでいます。そんな富士通がコンサルティング部門を立ち上げると聞いてワクワクしました。外資系やグローバル企業でずっと働いてきたので、あと1回、キャリアチェンジをするなら日本と日本企業に貢献したいという思いもありました。

富士通に入る前と入った後でギャップはありましたか。

大きなギャップは無かったですが、良い意味でのギャップを挙げると「テクノロジーの層の厚さ、レベルの高さ」です。研究所をはじめ、最先端のテクノロジーがあり、優秀なエンジニアがいる。富士通は「テクノロジーのおもちゃ箱」みたいな感じです。本当に、それはすごく強く感じています。
もう一点挙げるとすると、多国籍な方々がそれなりのポジションに部門を問わず就いていることです。グローバルカンパニーでは普通のことですけど、実際に富士通の中に入って「ああ、富士通もグローバルカンパニーなんだな」と改めて感じました。
一方で若干もったいないな、と感じるギャップもあります。最先端のテクノロジーを多く持つのに、必ずしも統合された形でお客さまに提示できていないように感じます。逆にそこがUvance Wayfindersが活躍できる大きなチャンスとも言えるでしょう。

先ほど「日本と日本企業に貢献したい」
との言葉がありました。
世界の経済社会情勢は不確実性を増し、
企業は複雑に絡み合う様々な課題に直面しています。
Uvance Wayfindersはそれらの課題に対し、
どのような解決への道を拓くのでしょうか。

お客さまの経営課題に対し、研究所のテクノロジー、富士通自身の変革の実践知、システム開発の実現力というのは大きな強みではないかと思います。これにUvance Wayfindersのコンサルティングによる構想力によって未来を描き、共に、変革を進めます。変革を実現するためには、企業風土・文化の変革と人の変革が必要不可欠です。文化の変革や人のリスキリングといった部分も積極的に支援していきたいと考えています。
日本は少子高齢化が急速に進んでいます。OECD(経済協力開発機構)は2024年の対日経済審査報告書で、日本の人口が2060年までに約4分の1減少すると分析しました。生産年齢人口はおそらくもっと減るでしょう。仮に4分の1減るとしたら、4人でやっていた仕事を3人で補わないといけないわけですよね。生産性をさらに高めていかないと、企業にとってまさに死活問題と言える危機です。
そう考えると、事務職のホワイトカラーの仕事はAI(人工知能)を、現場のブルーカラーの仕事はロボティクスをそれぞれ活用して生産性を大きく高める変革に本気で取り組まないといけません。

具体的にどのような支援のイメージを持っていますか。

富士通はAI技術の分野でグローバルでもトップ層に位置します。生成AIの分野のみならず、ロボティクスの目と耳となる技術でも優れています。AIを活用したビンチョウマグロの脂のり検査装置をスタートアップと共同で開発し、販売しています(2025年4月9日付プレスリリース参照)。こうした取り組みは職人の匠の技をテクノロジーで再現した良い例だと思います。机上の解決策ではなく、富士通のテクノロジーの層の厚さと、自らの変革の成功と失敗も含めた実践知を裏付けとした解決への道を提示します。
Uvance Wayfindersはコンサルティングのノウハウや理論的背景などを加味する役割も担います。お客さまに、いくつかのオプションとそれぞれの優位性や課題を明確にし、お客さまの状況からベストな道を提案する。そしてお客さまと共に、実現までの道のりを歩みます。
Wayfinding とは、航海術から来ている言葉で、海図なき航路を切り開くという意味があります。まさにお客さまと海図なき航路を切り開くのはもちろん、一緒に船に乗り込んで次の目的地まで荒波を超えてたどり着く、そしてさらなる次の目的地を目指していく。変革の旅路には終わりはありません。お客さまと共に変革の旅を続ける開拓者であり、クルーでありたいと思います。

不確実性の時代において、複雑に絡み合う課題を
1社だけで解決するのは難しくなっています。
Uvance Wayfindersは
どのように解決への道を拓くのでしょうか。

社会課題を解決しようとすると企業1社で解決できることが限定的になっていく今、いろいろなお客さまと一緒にエコシステムを創っていくことが重要になります。業種ごとのノウハウに加えて、業種をまたがる様々なお客さま、そしてそこに富士通あるいはパートナーのテクノロジーを掛け合わせようとすると、全体をまとめるようなストーリーが必要になってきます。この未来を描くストーリーに共感するお客さま、エコシステムパートナーが集まり社会課題を解決していく、こうしたストーリーを語ることもUvance Wayfinders の重要な役割となります。
「左脳的な」論理だけでは人は動きません。論理的な裏付けに対して共感を生むようなストーリーこそ、人が本当に腹落ちして変革に立ち向かうのに重要です。論理的に正しい提案をしても、人の心に響かなければ意味がありません。そこで、富士通自身の変革をリードしてきたデザインセンターのデザイナーもUvance Wayfindersのチームの一員としてお客さまを支援していきます。私たちはテクノロジーの総合力、変革の実践知、顧客基盤を生かした業界知見を融合し、それぞれのお客さまに応じたストーリー、あるいはエコシステム全体を見据えたストーリーを語り、課題解決と持続的な企業価値向上をとことん支援します。
富士通は2025年に創業90年を迎えました。お客さまのご支援もあり、たくさんのお客さまとの関係を築かせていただいています。これは一朝一夕にできるものではありません。エコシステムをつくり、参加企業それぞれの強みを融合して新しい成長への道を拓く。その扇の要としての役割もUvance Wayfindersが担うのだ、と自負しています。いくつかのエコシステムができ、エコシステム同士が有機的に連携すれば大きな社会変革にもつながるでしょう。

Uvance Wayfindersは
社会や企業にどんな約束をしますか。

テクノロジーを起点にお客さまのありたい未来を見通す。そこからバックキャストをし、ビジネスとテクノロジー双方の視点を組み合わせて未来への道を描く。そしてお客さまとありたい未来を共有し、未来を実現するまで支援し続ける。企業を目指す姿に変革するためには、テクノロジーやビジネスプロセスの変革だけでなく、企業文化や人の変革が伴わなければ実現できません。私たちは変革を実現するうえで、富士通自身の変革の実践知と、コンサルタントとしての客観的な知識やノウハウを加え、お客さまにとって最も適切な変革のロードマップを描きます。そしてその変革の道をお客さまと共に歩み、様々な課題を乗り越えながら、最初の目的地まで伴走する。これらを約束します。

Uvance Wayfindersが
目指す世界を実現する上での課題は何でしょうか。

まずはやはり人材です。コンサルティング業界はいわゆる「職人の世界」なんですよね。もちろん体系的な教育プログラムは揃えているので基礎は身に着くとは思います。ただ、教科書だけではどうしても足りない部分を埋めることは難しいのが実情です。若い世代がきちんと「技を盗める」環境を整えるためにも、経験豊富なコンサルタントにもっと参画していただきたいです。
もう一点は「どんな集団になりたいか」です。富士通の企業文化を土台としながらも、新たなコンサルティング専門組織として最適な文化や風土をどのように築き上げていくか。コンサルタントであるということと富士通の一員であるということを高い次元で融合していきたいです。また、他者へのリスペクトや共感も大事な要素ですよね。今はまだ模索していますが、ほかのコンサルティング企業にはない、Uvance Wayfinders独自の組織文化を練り上げていきます。

どんな方にUvance Wayfindersに
参画してほしいと考えていますか。

1つ目は「クライアントファースト」を徹底できる方です。お客さまと一緒に、お客さまの成功のために尽くすのがコンサルタントの基本です。
さらに、チームとして動ける方。先ほどもお話ししましたが、世界の不確実性はますます高まる可能性が高いです。多様な才能や異能を持ち寄り、チームであたらないと対応できません。チームの力を何倍にも増幅できるような方と一緒に仕事をしたいと思います。
私たちは「日本発の世界に通じるグローバルコンサルティング部門」をつくりたいと本気で思っています。世界からリスペクトを集めるような、日本発でコンサルティング部門を創るという私たちの目標に共感していただける方、新しいコンサルティングモデルを創るという強いリーダーシップを持つ方にぜひ来ていただきたいですね。
私たちは多様性を重視しています。多様性はイノベーションの源泉です。健全な対話を通じ、新しい回路をどんどん生んで革新的なアイデアを次々と実装していく。それが、お客さまのありたい未来を照らし、ありたい未来への道を拓くのだと信じています。あなたの挑戦を心から歓迎します。

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