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デジタル
アニーラ

汎用コンピュータでは実現できない組合せ最適化を高速に実現

富士通がトロント大学と共同開発した、新たな並列探索技術の適用に成功した「デジタルアニーラ」は、社会実用レベルとなる100万ビット規模での大規模求解を可能にし、様々な分野での活用が期待されています。

デジタルアニーラとは?

難解な組合せに対して最適解を提供

世の中のDX化が加速する中、実社会における課題において「様々な要因の組合せの中から最適な解をより早く見つけ出したいというニーズ」は、製造や物流、災害対策、新薬開発などあらゆる分野において高まっています。富士通がトロント大学と共同開発した新たな並列探索技術を適用した「デジタルアニーラ」は、イジングモデル(※)をもとに表現された組合せ最適化問題を高速に解く計算機アーキテクチャーです。現在、10万ビット規模までのサービスを提供しており、様々な分野の最適化問題に適用しています。

 

※統計物理学の分野で使われる強磁性体の振る舞いを、スピンの上向き下向きの状態と隣接するスピン間の相互作用を用いて説明する物理モデルのこと

テクノロジーの活用シーンは?

大規模求解やマッチングにおいて活躍

  • 製造・ 流通分野における生産計画やピッキングルートの最適化

    順序関係のあるいくつかの作業を複数の機械で処理する場合に、機械全体の稼働スケジュールを最適化することで、全体の稼働時間の短縮化を可能にします。また、倉庫内の部品の「ピッキング」作業においては、ピッキング順序と部品棚の位置を最適化することでピッカーの移動距離を最小化することが可能です。

  • 株式投資におけるポートフォリオの最適化

    価格変動に相関のある株式銘柄同士をまとめ、ローリスクでかつリターンが最大となるように分散投資をすることによって、ポートフォリオを最適化し、投資リスクを削減することが可能です。

  • デジタルマーケティングへの活用

    Web ページを訪れるお客様のオンライン上での行動傾向を捉え、一人ひとりに適した情報をきめ細かく表示することで、デジタルマーケティングの精度向上を図りながら、購買意欲を高めることができます。

富士通ならではの強み・優位性は?

100万ビット規模の大規模問題の求解を実証

「大規模向け並列探索技術」「複数サーバでの協調探索技術」の2つの技術を開発したことにより、デジタルアニーラの大規模求解システムで、100万ビット規模の大規模問題の求解の実証に成功しました。これにより、従来は困難であった「大規模な実社会問題」に対しても、デジタルアニーラで求解できるようになりました。

将来的な技術活用・進化の展望は?

AI×デジタルアニーラのさらなる可能性

ビックデータ解析やAIでビジネス革新を進める上で、ビジネスプロセス最適化も重要なテーマの一つとなっており、これまではビジネスプロセス最適化の方法までは思いついても、その膨大な計算量から解くことを諦めていたような問題がたくさんありました。それが、デジタルアニーラ技術の発展で「解ける」ようになることで、今まで二の足を踏んでいた難解な仮説検証作業にも積極的に取り組めるようになり、様々な分野のビジネスを、より加速させることが期待されています。