Personal interview

幅広い知識でどこでも活躍できる人材に

インフラ&ソリューションセールス本部
SIer・組込インフラ統括部
2018年入社
溝田 晴矢

Q. 現在のお仕事は?

数千円の品から数億円のシステムまで、幅広く扱う仕事。

500社以上ある富士通のパートナー企業の中からSIer(システムインテグレーター)1社を担当し、そのパートナー企業の顧客から寄せられる多種多様なニーズに、協業しながら応えていく仕事を担っています。お客様のニーズを踏まえて、課題解決策を提案しながら、取り扱う製品は、さまざまなメーカーの中から最適と思われるものを自由に選んでいます。
自社製のサーバやストレージといったハードウェア関連製品の提案販売を主に担当していますが、AI搭載システムによるビジネスソリューションなども含め、必要に応じてなんでも扱います。そのため数千円のバッテリー交換から数億円規模のシステム開発まで、担当案件の幅広さが特徴の一つです。
富士通の強みは、社内に何でもあること。その強みを活かし、案件に応じてそれぞれの技術領域に強い専門家を巻き込み、密に連携をとりながらチーム力で勝つビジネスプロデューススタイルをとっています。

Q. 仕事で大変なことは?その経験を通して学んでいることは?

さまざまな技術や業界に精通し、どの業界でも活躍できるビジネスプロデューサーに。

昨年の秋まではどちらかというとパートナー企業の要望に応えていくことがメインの業務でしたが、現在は部署を異動し、より積極的に仕掛ける動きが求められています。
私は担当のパートナー企業を一社丸ごと見ているので、その先にいるエンドユーザーのことを知らなければ仕掛けるタイプの活動はできません。エンドユーザーは製造業や流通業などの民間企業から教育機関、医療機関、地方自治体などまで千差万別です。幅広い業界知識と、それぞれで求められる技術についての専門知識をもっていなければ商談の場にすら立てないのです。
顧客のウェブサイトで公開されている中期経営計画などをチェックしながら、業界全体のトピックや技術トレンドを調べつつ、「どのような提案が刺さるのか?」をパートナー企業とともに模索しています。技術支援など専門スタッフのサポートはありますが、窓口役となる自分がきちんと理解していないと話が進まないので、毎回とにかく勉強です。確かに大変ではありますが、普通に暮らしていたら決して関わることのない業界の中身を知ることができるので面白いです。

Q. ご自身の成長を感じるシーンはありますか?

細かくPDCAを回す、アジャイルのスタイル。

現在の部署で結果を残すためには、仮説提案によるビジネスプロデュース力が求められます。これは手元にあるさまざまな情報をもとに顧客の課題と解決策を仮説立て、こちらから能動的に提案していくというものです。明確なオーダーがあるわけではないため、アジャイル型のビジネスプロデュースとでもいうべきでしょうか、PDCAを回しながら提案の確度を高めていくほかありません。顧客にぶつけてみてどこに関心を示し、どこの反応が薄かったかを見て、わからないことがあれば率直に「教えてください」と聞く。こうした積み重ねにより少しずつ顧客理解とリレーションシップを深めながら、潜在的ニーズを発掘し、顧客が本当に必要としているソリューションにつなげていきます。
そのために必要なのは、何もないところからゴールを設定し、そこに至るまでのストーリーを設計する力です。正直なところ、入社後しばらくは与えられた仕事をこなすことで手いっぱいで、「自分はこうしたい」という意思を持ってやれていなかった部分がありました。しかし今4年目になってその設計力と、プランを実行する力が少しずつ養われてきていると感じています。

Q. 仕事をする上で心がけていることは?

サポートを当たり前と思わず、周囲との信頼関係を築いていく。

私は目が不自由で、例えばお客様訪問時に担当の方がいらしてもすぐに気づけません。そのため当初は「どうしよう」という戸惑いもありましたが、同行している技術支援の人が察して「あの方だよ」とそっと耳打ちしてくれたり、まわりが自然とサポートをしてくれます。その他にもチーム内で共有する資料を私が識別しやすいような文字表記に変えてくれたり、自然光が苦手な私のために何も言わなくてもカーテンやブラインドを閉めてくれたり・・・。
とはいえ、一方的にサポートを受けるだけでは、仲間も「こいつと一緒にがんばろう」とは思えないですよね。ですから私は、まずは自分が配慮に値する人物だと思われるよう心がけてきました。
配属当初は右も左もわからない新人ですから、ちょっとした雑務が多いんです。そういうところからとにかく手を抜かず、与えられた仕事を誠実にやっていこう。そうすれば周囲との信頼関係も自然とできていくのではないかと考え、意識的に取り組んできました。その成果もあって、今のお互いに遠慮なく意見が言い合えるような関係性が築けたのではないかと感じています。

Q. 今後、取り組んでいきたい仕事があれば教えてください

ICTの力で、障がい者の日常にイノベーションを。

元々の富士通への入社動機でもある「障がいを持つ方々の日常の不便なことをICTを用いて暮らしやすくする」ということを一歩ずつでも前に進められればと思います。
例えば、駅を歩いていると「●●線への乗り換えは●番ホーム」といった案内がありますが、私はあの文字があまりよく見えません。なんとなくの雰囲気や感覚でその場をどうにか乗り切っていますが、やはりたまに迷うこともあります。私より目の悪い方が大勢いる中で、日常生活に困っている方はかなり多いのではないでしょうか。
この社会課題について考えた私は、音声による経路案内サービスを思いつきました。自分が行きたい場所とそこに至るルートをスマートフォンのアプリに登録し、クラウド上にある地図データとウェアラブルカメラから送られる映像とをリンクさせることで「今あなたは●●にいます。●●線に乗り換えるためには次の角を右に曲がって・・・」といった案内がリアルタイムに届き、迷わず目的地にたどり着けるというものです。
富士通には映像のテクスチャを手のひらで感じることができるタブレット端末など、障がいを持つ方向けの技術開発にも多く取り組んでいます。せっかくこの会社にいるのですから、今後はそういう自分の経験を活かしたプロジェクトにも関わっていけたらと考えています。

一日のスケジュール

  • ON
9:00 出社。メールチェックやお客様と電話
10:30 チーム会
12:00 ランチ
13:00 見積作成や受注処理
14:00 パートナー企業と打ち合わせ
15:00 パートナー企業との次回打ち合わせに備え資料づくり
16:00 社内技術メンバーとミーティング
18:00 退社
  • OFF

休日は、学生時代から始めた居合道の稽古をしています。コロナ禍で道場がお休みの間も、自宅で素振りをするなど休まず励んできました。そのほかにも平日はジムでのトレーニングも楽しんでいます。体を動かすこと自体が好きなので、仕事とプライベートとのメリハリをつけるために、積極的に運動をするようにしています。

上司からのメッセージ

メンバーの牽引という次のステップへ向けて
飯塚 健治郎

溝田さんとは、入社から4年間SIer様を担当させて頂いておりますが、業務上ハンデを感じたことは一度もありません。多種多様な製品を、富士通以外との取引が多いSIer様に採用頂き、エンドユーザー様へご提案頂く。一般的なICT関連の知識はさることながら、相対する、非常に経験豊富な様々な業種担当のSIer様とのコミニケーション等ハードルは多々あったと思いますが、持ち前の明るさ、粘り強さに加えて、愚直に「お客様のため」を第一に取り組む姿勢が、富士通といえば溝田さんと言われるような存在になれた要因だと考えております。環境は大きく変化をしておりますが、率先垂範の姿勢で、今後は他メンバーの牽引にも期待しております。

新しく仲間になる人たちへのメッセージ

個人的に、就職活動は「ダメでもともと」の精神でまずは挑戦していった方がいいと思っています。富士通は、たとえ障がいがあっても本人の希望を考慮しながら「どうしたらできるか」を一緒に考えてくれる風土があります。だから「社会人になったらこうしたい」とか「実はこういう不安がある」といったことは、どんどん伝えていくべきだと思います。どこの会社にせよ、自分がやっていきたいことを大切にして言葉で伝えることができれば、結果がどうあれ納得のいく就職活動になると思います。
皆さんもこれまでの人生でさまざまな挑戦をされてきたと思いますが、その経験は、必ずこの先を生き抜く糧になります。これから臨まれる就職活動や社会人生活の場でも活きるはずです。がんばってください。

  • 掲載内容は取材当時のものです。